スポーツと心の問題

スポーツと心の問題にはさまざまなものがありますが、これを取り扱う専門医はあまり居ません。私たちは、日本スポーツ精神医学会という学会で、この問題についていろいろな方面から研究を行っています。スポーツと心の問題のかかわりには大きく分けて二つあります。一つは、スポーツ選手の心の問題の解決、もう一つは、うつ病など心の問題を解決するために運動の習慣を利用するというものです。
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睡眠の医学

眠れない、昼間眠い、朝起きられないなど睡眠の問題で悩んでおられる方は多いのではないでしょうか。実は、厚生労働省の調査でも、国民の5人にひとりに当たる人たちが何らかの睡眠の悩みを持っているという結果が出ています。また、このような悩みは、快適で健康な生活を妨げる結果になります。
例えば、眠れないという場合にもいわゆる不眠症の場合もありますし、他の病気の症状として不眠という症状が出ていることもあります。したがってそれぞれの治療も、睡眠薬や昼間の薬の使い方など、専門的な知識が必要になります。
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ADHDあるいはADDについて

ADHDつまり注意欠陥多動障害は、幼小児期に診断される病気です。一般に落ち着きが泣く多動で、注意力が散漫なお子さんです。こうしたお子さんは、授業中もじっとしていられずに歩き回ってしまったり、持続力が無いために同じことを集中して最後までやり遂げることが出来ない、忘れ物が多い、片づけが出来ないなどの特徴があり、人間関係に於も落ち着きなく衝動性が高いために、孤立しがちであったり、人間関係のトラブルを起こしがちである子が少なくありません。
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アスペルガー障害あるいは高機能自閉症について

最近注目されている病態に、アスペルガー障害があります。これは1944年にハンス・アスペルガーが発表した論文に報告されていた症例にちなんで名づけられた病態です。アスペルガー障害は、広い意味では自閉症の1形と考えて良い病態ですが、典型的な自閉症とは異なり、知能が保たれているが、自閉症同様に社会関係の障害やコミュニケーションの障害があり、反復性の行動や限定された趣味によって特徴づけられます。つまり、人間関係において細かな相手の表情を読み取ったり、その時の空気を読んだりすることが苦手で、相手の考えを推測することができない、自分の視点のみ正しいと思ってしまう、同じ行動パターンをとりがち、興味の範囲が限定されているなどの特徴があります。
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