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第11回「人生は旅」

2013/08/28

日程の都合がなかなかつかなかったため、ひさしぶりとなりました、Reborn部です。
今回は、メンバー5名、スタッフ2名の参加でした。

最初は人が揃っていなかったで梅津から始めました。最近はΦ(ファイ)で表される黄金比が気になっています。有名なところではパルテノン神殿の比率や、テレビ画面もその比率になってきました。驚いたのがひまわりの種の配列にも隠されている、とのことです。ひまわりの種の配列は見入ってしまう何かがあると思っていましたが、それを知って納得してしまいました。それから引き続き『知恵の樹』を読んでいまして、オートポイエーシス理論に、生き物は閉回路であり、「入出力はない」としている考え方も面白いと思ってメモっています。実際にはもちろん環境からの入出力はありますが、生き物自体はそれを把握できない、つまり観察者の視点を持てない、というところが中心的な意味合いのようです。

続いて、2冊目のノートに突入したA氏です。メンバー中、最も早いペースで進んでいます。1冊目のノートの表紙と裏紙に開始日と終了日の日付印を押しています。なるほど、という使い方です。デール・カーネギーの名言を引用を挟みつつ、スパイラルに入った自己のイメージを表現した絵を描いています。何もしていない日が何日か続くとスパイラルに入っている気がする、とのこと。絵はさらに続き、三角や、四角の抽象的なものから、クラゲなど、様々な絵が続きます。2冊目にはコラージュも登場します。

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クラゲの絵を描いているのは、デイケアの外出プログラムでクラゲの映像を撮ることが多いから、とのこと。また、「とかげとかめのしっぷ」というTumblrのサイトを持つ、アート集団が気になっているとのこと。点と線をモチーフにしており、毎朝散歩して写真を撮っているそうです。そのなかで、「何かで在る必要があるだろうか どこかで在る必要があるだろうか それでも、あなたである必要がある」という言葉があったとのこと。また、レオ・レオニの平行植物を読んでおり、現実と架空が見事に同居している点に惹かれているとのこと。本当は現実と架空は身近なところで共存しているが、僕らは気が付かない、と思ったそうです。

それから、公園で落ち葉などを拾っていたときに、「人生は旅」というマッチを拾ったとのこと。子供に人気のない小さい公園は都内に多く、そこでは年配の男性がゆっくりタバコを吸っていたりする、という指摘がありましたが、その通りです。小さい子が遊ぶために作ったはずがどこか皮肉なものです。

さらに、いつも通りに映画を鑑賞されていますが、『アナザープラネット』という映画を見たとのこと。地球の複製が急に現れるというもので、『メランコリア』というハンディカメラで撮った映画に似ていたとのこと。また、『フローズン・タイム』という元カメラマンのデビュー作の映画についても記載しています。主人公の周りが写真みたいに止まっている映像がかっこよかったとのこと。

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次にスタッフC氏です。オランウータンに関する番組を見て、憧れてしまったとのこと。ちなみに、スタッフC氏のノートには、イラストも含め、よくサルが登場します。「オランウータン」は「森の人」という意味で、一匹でいることが多く、「孤独な平和主義者」という番組タイトルの通り、喧嘩をあまりしないとのこと。「君は君、僕は僕」という感じが憧れるとのこと。

また、80歳でエベレストに登った三浦雄一郞にも注目していました。三浦さんの父親も高齢でモンブランに登り、スキーで滑空していた、とのこと。健康を維持するためだけではなく、(増進させていくように)攻める人もいることについて語っています。この夏休みはずっと家にいたとのことですが、北松戸駅のスタンプをノートに押しています。首を落とされた仏像がモチーフがあり、なかなかこちらも攻めていますね。その後、日常的なメモが続きます。「おとど」というラーメン店で、「女子盛り」を薦められたが断わり挑戦したが食べきれなかったこと、オリンピックのジャマイカが凄いことなどを記載しています。また、デヴィッド・ボウイのファンということで、彼の写真を貼り付けていました。デヴィッド・ボウイは事故でオッドアイになってしまったとのことで、前回に引き続き、オッドアイの話が出てきました。

次にE氏です。8月は異常ともいえる猛暑でしたので、一日中寝ている時間が多く、なかなか散歩していないとのこと。シリアでの内戦が話題になっていますが、政府軍の戦車とゲリラ軍がお互いの視点から戦っている映像があったそうです。RPGというロケットランチャーで戦車が大破しているのですが、ゲリラ側の映像では、戦車の砲塔を向いただけで大混乱。逆に戦車側の映像はどこからロケット弾が飛んでくるかわからないため、こちらも恐怖や混乱が伝わってきたとのこと。立場によって人間の感覚はずい分変わると思ったそうです。また、今回もminiを追っているE氏ですが、miniが軽自動車でないことを知ったとのこと。また、車体の長いminiがあることが気になっているそうです。散歩から得られる知見を一つ一つ掘り下げているとことがE氏らしいです。

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続いてD氏です。今回も確信犯的なつかみのイラストで、皆を楽しませてくれています(ご本人は狙っていない、と強調されていますが)。レトロな目覚まし時計のイラストが皆を和まさてくれます。内容としては、年を重ねると時の流れが早く感じるといいますが、それは「経験を重ねて、驚きがなくなる」せいかもしれないと検証しています。それから、最近2つの夢をよく見る、とのこと。ゴキブリが大量に出てくる夢と、亡くなった祖母の夢だそうです。ゴキブリの夢は夢判断してほしいとおっしゃっていました。

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また、小説家の平野啓一郎氏のことについても記載しています。新作の『空白を満たしなさい』を読み、生と死、家族がテーマになっており、最後は家族愛がテーマとなっているそうです。平野啓一郎氏とはよくかち合うことが多いとのこと。『日蝕』の最後に出てくる「鳥が鳴いている」というセリフが好きだそうですが、ファンというわけではないとのこと。それなのに、何でこんなに惹かれるのか、とも思うそうです。平野氏が推している「分人」という概念も気になっているとのことです。その後、あべクリニックデイケアへの通所が長くなっているなか考えることや、プレゼントを選ぶことで得られる、物欲と達成感についても記載しています。

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さらにF氏に続きます。F氏は他の参加者がよく引用した言葉を記載しているので、「引用してみたい」とのこと。そういれば、あまり引用がなかったように思います。お笑い芸人の高田純次氏の言葉だそうですが、「正しいというのは弱いということ。悪いというのは強いということ。」という言葉を引用しています。この言葉を見て、高田純次が反省していたら嫌だと思ったとのこと。また、情動を理性で抑えているとよく言いますが、「理屈で抑制をすればするほど、その情動が強くなっていくのではないか」と思っているとのこと。

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また、大企業病についても言及しています。企業がどんどん大きくなると、メインの顧客を見なくていけないとはいえ、「まだ見ぬ顧客」のニーズを見失いやすい、とのこと。そういった足踏みをしている間に、他の業者に破壊的イノベーションを起こされてしまうことがあるそうです。売れ線だけでは見えていないところを見えないとのこと。マイクロソフトとアップルの関係にもそういったことが言えますね。それから、中央分離帯などで点滅している黄色い信号機のしているところにある信号の絵を描いています。名前を知りたいとのこと(後ほど調べたら、「ブリンカーライト」というそうです)。また、青空文庫やその創設者である、富田倫生氏についても記載しています。また、ゲームの「ファイナルファンタジー14」にも「Reborn」の文字があり、そのチラシ(?)を貼り付けています。「Reborn」という名前はよくあるので、そこがいいといえばいいですが、安易なネーミングのようにも思えてきました。ソンタグの選んだ言葉だと心で唱えれば、落ち着くのですが・・・。

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そして最後にA氏ですが、ここまで来て、かなり時間がなくなってしまいました。期間が空いたので、一人ひとりの記述が多く、どうしても長引きました。あまり間をあけるのも問題です。駆け足になってしまいましが、まずは、スタッフをアイスに見立てて、描いています。夏なので、アイスが食べたい、という気持ちと組み合わさった絵ですね。また、「ふとんの上から愛をこめて」という言葉とともに、Reborn部のロゴを考えてくれていました。グラフィティが好きなA氏ですので、ぜひReborn部にも美術担当としてアイデアを頂きたい、と思い、梅津の方からお願いしていました。話し合いながら決めていきたいと思います。また、夏フェスに行き、歌手の「きゃりーぱみゅぱみゅ」を見たとのことで、絵に描いています。それから、話題となっているゆるキャラの、「ふなっしー」のガチャガチャがあったので、やってみたとのこと。当たったふなっしーの小物で動画も撮っています。

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A氏ですが、一頃よりノートの雰囲気が変わってきています。ペンを変えたこともありますが、余白が増え、以前より気持ちに余裕が見られる印象です。この形式に慣れた、というだけかもしれませんが。いずれにしても、皆さん、発表の仕方も含め、ゆるやかに何か変化してきているように思います。今後、そのあたりも話し合えたらと思います。

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ここまで読んでくださった方、ありがとうございます!