dora

第13回「補う」

2013/09/11

今週は、スタッフ1名、メンバー4名で始まりました。

まずはE氏からです。今回もMiniの取材をされており、専用のカバーをかけたMiniを発見し、写真に撮っておられます。また、オレンジ色のMini、後部ドアが観音開きになっているMiniも発見されています。これまでのリサーチのまとめとしては、Miniは「駐車場ではよく見かけるが走行中のものはあまり見かけない」とのことでした。地道な調査が続いています。

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続いて、スタッフD氏です。今回は他の参加者のイメージについて記載しています。たとえば、A氏については「連想ゲームみたいで面白い」、C氏は「尖っている気がするがとても繊細な感じ」、B氏は「アポトーシスとネクローシス」、E氏は「歩くのが楽しくなるような内容」など聞く方としても自分のイメージが気になりますので、興味津々でした。

前回の続きという意味もあると思われますが、過去の喫煙歴を振り返りつつ、「自分にとってタバコというのが何だったか」と考えてみた、とのこと。「何かの代わりとしてあったのかもしれない。また何かが足りなくなったら、吸うのかな」と思うそうです。「何かが欠けているのを、補っている感じがある」という言葉でも表現しています。また、普段話さない人とか、年上の人とかの緩衝剤にもなっていたそうです。オリンピックの開催決定や、『モンスターハンター4』というゲームについても記載しています。また、初めて東京タワーに行ってきた、とのこと。ドラえもんに関するブースがあり、写真を一緒に撮ったそうです。等身大のドラえもんは頭が大きく少し怖い、とのことで大きさを聞くと、たしかに近くにあると怖いかも。また、Reborn部のロゴを考えてくれています。他の方にも協力していただいているのに全く進んでいないので申し訳ないです。

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次にA氏ですが、今週は不調の日が多く、描けなかったとのこと。一枚だけ、「人生はぬれせん」というコメント付きのイラストがありました。擬人化され、傘をさしているぬれせんが描かれています。皆、驚くほどの切れでしたが、ご本人はスタッフから、お金の使い方についてアドバイスを受け、反省したそうです。このぬれせん同様、自分が湿っぽいと語っておられます。

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さらにD氏です。知人とメールのやりとりをしていて、いつも丁寧に文章を作っているD氏に対して、その知人から「あなたのレベルでは書けないからもう少し簡単に」と言われたそうです。メールでやり取りすることの難しさを感じ、直接会うことも大切だと思ったとおっしゃっています。さらに、祖母のことを記載されています。生前、一緒に出かけようと誘われたが、断ったことに後悔されています。(もちろん毎回ということではないと思われますが)断ったのは、一緒に出かけても楽しそうにしている様子がないため、その様子だとD氏も疲れてしまうのでお断りしていた、とのこと。「それでよかったのか、よくなかったのか」と考えているそうです。

自分が作ったものにもダメだしをしたりするほど、否定的な発言が多かった祖母だったそうですが、A氏からは、楽しかった感じが伝わってこなかっただけではないか、との意見があったり、B氏からは、B氏の父親もそのように外出の際は楽しそうに見えなかったが、気遣ってくれていたように思えたとのことで、こちらが思っている楽しさと相手が思っている楽しさは違う面もあるのではないか、という意見もありました。E氏からは、年を取ると表情筋が弱ってそう見えたのではないかという説も出ていました。

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次にB氏です。2冊目に突入しており、ほぼ毎日記載があるB氏ですが、珍しく2日ほど休んだとのこと。『カラスの親指』という詐欺師が主人公の日本映画を見たそうですが、最後はハッピーエンドな騙され方で気持ちがよかった、と感想を述べています。最近、引っ越しをしなくてはいけない状況で、不動産回りをしているそうですが、街をカクカクと動いて疲れたとのことで、そのイメージを絵を描いておられます。それからデイケアではこの週に外出プログラムとして、ディズニーランドに行く予定ですが、そこで何をしたらいいかわからない、とおっしゃっています。中学校のときに1度だけ行ったことがある程度だが、久しぶりに行ったらすごくはまってしまうかもしれない、とのこと。また、『ライフ・オブ・パイ』という映画についても記載されています。インドが舞台で、船で遭難した少年が、227日間虎と過ごす、という小説が映画化してものですが、ロードムービーみたいで面白かった、とのこと。台詞がいらないくらい映像がきれいだったことも印象的だったそうです。

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最後に梅津ですが、手元にあった学会の会報誌に「記憶の居場所」という言葉を見つけ、その言葉をイメージして絵を描いてみました。それから、将棋棋士の羽生善治氏の言葉を記載しています。生きる伝説として勝ちまくった棋士人生において、「勝ちからは学ぶことはない。」と言ってしまえる羽生氏の言葉に勝負の世界の厳しさを感じてしまいました。それから私の場合、パソコン仕事が多いのですが、すでにプログラムを組んだ他人が介入しているので、それだけで疲れる感じることがある、と記載しています。そして、話題の『あまちゃん』を最初の第一週だけ見てみましたが、お約束を非常にうまく使っており、人気があるのも納得できました。『半沢直樹』も超高視聴率でしたが、最近話題となるドラマはキャスティングがしっかりしていますね。『半沢直樹』は劇中に出演している奥さん(上戸彩)が、息の詰まるような論理主体の流れのなかで、ホッと一息入れるような女性的な要素をうまく使っている印象でした。

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今回は、スタッフD氏がしたように他の参加者の印象をノートに記載するという、新たな展開が見られました。個人のためのノートのようで、グループ全体のためでもあるような、この感覚がReborn部らしさにもなっているのかもしれません。次回は、記録が遅れている、というところもあるのですが、以前、話にも出ていたB氏セレクトの映像、カフカの田舎医者を題材とした山村浩二監督のアニメを見る予定です。

ときどき新たな試みを入れつつ、進めていきたいと思います。